第25回イギリス女性史研究会の御案内

 【重要】
今回も、会場のセキュリティーの関係で、事前にお申込みいただくことになっております。
11月30日(月)までに、「研究会のご参加」と「懇親会のご出席」について、
「ご所属とお名前」を、この事務局アドレスまでご連絡ください。
★カード確保のため、ご参加が確実でない場合でも、その可能性がありましたら、
あらかじめお申し込みをお願いいたします。

第25回 イギリス女性史研究会のお知らせ
シンポジウムテーマ 「女性と動物―動物の苦痛への共感から反生体解剖運動へ」

1)日時 2015年12月12日(土) 13時00分~17時30分
★前回の14時ではなく、「13時」スタートですので、お間違えのないようご注意ください。

2)場所 東京駅八重洲北口改札口から徒歩2分
「甲南大学ネットワークキャンパス東京」
〒100-0005東京都千代田区丸の内1丁目7-12 サピアタワー10F
★エスカレーター「3階」の受付で、お名前をおっしゃっていただき、入館証を受け取ってから、エレベーターで「10階」にいらしてください。
http://www.konan-u.ac.jp/tokyo/access/

3)スケジュール
12:30~受付開始(3階受付カウンター)
13:00~研究会
16:45~総会
★非会員の方は、参加費として500円をいただきます。

4)懇親会
17:30~研究会会場からの移動(ビルが異なります)
18:00~丸の内オアゾ 1階 「パニーノ ジュスト」
★会費: 5,000円 (学生・院生割引有)
☆懇親会の出欠に変更がありましたら、必ずご連絡ください。

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第25回 イギリス女性史研究会
シンポジウムテーマ 「女性と動物―動物の苦痛への共感から反生体解剖運動へ」

【趣旨】
女性と動物と非理性の繋がり・連想は、アリストテレス以来18世紀啓蒙時代の人道主義・合理主義の伝統を経て現代まで長い歴史的背景がある。そのため、フェミニストにとって、動物をどう扱うかは常に問題になってきた。ウルストンクラフト以降のリベラル・フェミニズムは、女性は動物とは違って、男性のように理性的精神を持つことを強調してきた。しかし、1970年代後期に、リベラル・フェミニズムの女性と動物の分離を問題視するラディカル・フェミニズムが登場した。その起源は19世紀後期に起こった反生体解剖運動であると指摘されている。リベラル・フェミニズムが人間対自然(動物)の二元論を保持しているとするなら、ラディカル・フェミニズムはこの二元論そのものを問題視する。従って、
ラディカル・フェミニズムは女性以外の動物の解放のことも視野に入れている。今日のいわゆるエコフェミニズムはこの系統に属するものである。
本シンポジウムでは、デカルト的動物観が破綻を見せ、動物の苦痛への共感が始まった18世紀後期から反生体解剖運動が高まった19世紀後期までの時代を中心に、女性と動物の関わりの問題について、3人の報告者にさまざまな観点から議論していただく。

報告1 小川公代(おがわきみよ)氏(上智大学)

「18世紀の感受性と科学言説―動物化される女性」

18世紀には、感受性文化が勃興し感覚や情操が道徳の基盤として表象されるようになり、「人間」と「動物」の関係は大きく変化した。動物の地位が向上したのは、政治的、社会的変容だけでなく科学・医学言説の普及によるところが大きい。フランス啓蒙期の医者ラメトリーの唯物論、イギリスではジョン・ブラウン、エラズムス・ダーウィンらによる神経医学の知識が拡がるにしたがって、感覚をもつ生き物の「痛み」や「苦しみ」に共感する能力が求められるようになったからだ。本発表では、動物虐待(兔狩り、野生の鳥の捕獲、動物実験など)が批判の対象となり始める時代に、女性が動物化され―動物と同列の弱者として―表象された事実と、動物に共感する心を道徳教育の中心に据える女性作家(バ
ーボールド、トリマー、ウルストンクラフト)が多数いたこととの相関関係に注目したい。また、「動物」が攻撃性、非理性など否定的な文化的意味をもつ一方で、女性が次第に自然科学の知識を獲得していくことがジェンダーの言説にどのような影響を及ぼしたかについても考えたい。

報告2 伊東剛史(いとうたかし)氏(東京外国語大学)

「眠れぬ夜の苦しみ―ダーウィンと生体解剖論争」

本報告のテーマは、1870~80年代の生体解剖(動物実験)論争である。これに関する従来の研究の多くは、「女性中心の活動家」対「男性科学者」という対立図を描いてきた(あるいは前提としてきた)。前者の立場からすれば、一連の出来事によって、動物の苦痛に共感する女性が政治活動拡大の足場を築いたと理解される。後者の立場からすれば、反生体解剖論者に対抗する医科学者によって科学の制度化が進められたと理解される。これに対して本報告は、両陣営の対立が高まるなかで合意形成のポリティクスを動かした、チャールズ・ダーウィンの役割を再検討する。反生体解剖論者であるコブとの親交、生理学者との研究協力、そして愛犬家としての自己認識が、1876年法の制定過程にあたえた影響を考察す
る。とくに、動物の「苦痛」が政治的課題として浮上し、功利主義的原則に基づく動物の処遇が定められたことを明らかにする。そして、合意形成のポリティクスが生体解剖/動物実験の言説をどのように変化させたのかを考えてみたい。

報告3 三神和子(みかみやすこ)氏(日本女子大学)

「生体解剖反対運動と女性」

フランスから1870年代初頭にイギリスに上陸した生体解剖は、生理学や医学の発展に寄与する実験科学として、多くの生理学者や医者たちに大喜びで迎えられたが、同時に、動物に痛みを加えるということで、反対する人びとがあらわれ、反対運動が次々と立ち上がった。この反対運動には女性たちが多く加わったが、論陣を張った女性たちの中に、フェミニストがいたことは興味深い。彼女たちのフェミニストとしての主張は生体解剖反対の主張と関連しているのであろうか?今回は、反対運動の当初から活躍し、1870年代から1880年代前半にかけて生体解剖反対グループとして最大の規模であった(通称)Victoria Street Societyを率いたFrances Power Cobbeと1890年代を中心に盛んに反対意見を表明したMona
Cairdを取り上げる。彼女たちの女性観と生体解剖反対の主張との共通項や関連性を探り、彼女たちの核になっているものは何かを考えてみる。

以上が、第25回イギリス女性史研究会の御案内となります。
何かありましたら、いつでもご連絡ください。

≪連絡先≫ イギリス女性史研究会事務局 (jwhn_adm@yahoo.co.jp)